仲代達矢

仲代達矢

1932年、東京生まれ。

幼い頃から映画に憧れたが、父親が病弱で早逝したため家計は苦しく、第二次大戦下に過酷な幼少期を過ごす。戦後、解禁となった洋画をはじめ、貪るように映画を観る青春時代の中で俳優を志し、俳優座付属養成所に4期生として入所。千田是也に師事し、「ハムレット」「四谷怪談」など多数の舞台に出演した。映画界では小林正樹監督に見いだされ、「黒い河」「人間の條件」「切腹」などに出演、黒澤 明監督「用心棒」「影武者」「乱」、また成瀬巳喜男、岡本喜八、市川崑、五社英雄など、日本を代表する名監督の作品に多数出演し、舞台と映画を両輪としてキャリアを重ねた。アカデミー賞と世界三大映画祭(カンヌ・ヴェネツィア・ベルリン)の全てで出演映画が受賞した実績を持つ。

近年は若き才能と組んだ作品も多く、小林政広監督「日本の悲劇」、稲塚秀孝監督「NORIN TEN—稲塚権次郎物語」など。テレビドラマの代表作では「新・平家物語」「大地の子」ほか多数。

俳優を育成する私塾「無名塾」を、亡き妻・宮崎恭子(女優・脚本家・演出家)と共に1975年に設立。次代を担う俳優を数多く育て、また、塾員・塾生と共に無名塾公演で全国を巡演。「どん底」「リチャード三世」「ドライビング・ミス・デイジー」などの舞台で、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞、紀伊國屋演劇賞、読売演劇大賞ほか数々の賞を受賞している。

2007年文化功労者。勲四等旭日小綬章、川喜多賞、朝日賞など受章多数。
2015年文化勲章受章。